|
アートディレクター稲葉純一さんの作品集『LOVE?
LOVE! THE BOOK OF JUN-ICHI INABA』。
大きさは、女性が持って見ていて違和感がない小振りなサイズ。厚さも薄めで、なんというか食べ物にたとえたら、もうちょっと味わいたいなという気持ちを抱かせる、そんなちょうどよい分量の本に仕上がっています。
なかには、写真、ドローイング、詩または文が入っています。カタログ、イメージブック、ロゴ、DMなど、ファッションの仕事がほとんどの稲葉さん。でも、この本には過去の仕事はほとんど入っていません。フォトグラファ−、スタイリスト、ヘアメークアーチストなど、稲葉さんと一緒に仕事をしてきたたくさんの人が、稲葉さんに共感し参加して創った世界。だからこの本から感じるのは、まず、稲葉さんのもとに集まった、たくさんのクリエーター達のパーソナルな表現です。
さて、この本はなぜLOVEなの? どこがLOVEなの? っていう点については、野暮な解説はしません。人々の気持ちがすっと入っていく「愛」のような言葉は、ものすごく大きなフロシキみたいなもの。とてもたくさんの物事を包み込めるものなのだから、きっとすべての人がこの本に、自分のLOVEを見ることができると思っています。上等の表現とは本来そういうものなのだから。
いつも見やすい場所において、ときおり見返してみてください。みるたび良くなる。そんな本です。そして今だけじゃなく、いつか遠い未来に見ても、いつどんなときでも、誰もがそのときの自分の気分それなりの何かを感じることができるだろうと思います。
|